ただのだっふんだの話

5,6年ぶりに証明写真機で証明写真を撮った。

 

ネットで証明写真機を色々と調べてみると、
今は美肌に撮れる機能や目元がパッチリ撮れる機能、
さらには背景の色まで変えられる機能まで、様々な機能があるようだ。

そんな中、「男前に撮れる」という機能を搭載した証明写真機を発見した。
肥溜めに浸かってるような顔面でお馴染みの俺にとっては、
これはまさに画期的な機能である。
思うに、この機能を使えばいくら肥溜め顔面とはいえど、
フットボールアワーの岩尾くらいにはなるだろう。
これは期待せざるおえない。

しかも設置場所を調べると幸いにも、
近所にその機能を持った証明写真機が置かれているようだったので、
すぐさま撮りに行ってきた。

 

証明写真機はすぐに見つかり、
確かに「男前」という文字も書いてあった、これに間違いない。

中に入り撮影機の前のイスに座ると、
俺は深呼吸をし、

「おそらく長年使う写真のようなので、
自らが満足できるような素敵な写真にしよう」

そう心に誓い、撮影に挑んだ。
プリクラだってもはや別人になるレベルだ、
きっと証明写真だって上手いことやってくれるに違いない。

 

しかし、
俺の目にする現実というのはいつも残酷なものである。

出来上がった写真を見ると顔のバランスに補正が入り、
まるで”だっふんだ”をしているような顔になっていて、驚愕した。

「これは志村けんの変なおじさんだ」

補正で肌が白っぽくなることにより髭がより強調され、
変なおじさん感がとても強くなってしまっていることも原因だろう。
だが、ここまで人は”だっふんだ”するものなのか?

その後も3回という限られた撮影チャンスもむなしく
どれも”だっふんだ”だった。

これはまさに、

”俺+証明写真機の男前機能=志村けんの変なおじさん”

という公式が成り立った瞬間であったといってもいいだろう。


もう撮り直しもきかないため、
俺はこの”だっふんだ”写真を握りしめ、
涙ながらに帰路についたのであった。

 

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